寝屋川市在住 K.S様 │ 高次脳機能障害の等級認定を受け 約4500万円を獲得した事例


交通事故

執筆者 弁護士 古山 隼也 (こやま しゅんや)


  • 大阪弁護士会所属 登録番号 第47601号

略歴

清風高等学校卒業/大阪市立大学卒業/大阪市役所入庁(平成18年まで勤務)/京都大学法科大学院卒業/古山綜合法律事務所 代表弁護士

講演・メディア出演・著書

朝日放送「キャスト」/弁護士の顔が見える中小企業法律相談ガイド(弁護士協同組合・共著)/滝川中学校 講演「インターネットトラブルにあわないために-トラブル事例を通じて-」


大阪市職員、大阪・京都の法律事務所の勤務経験を活かし、法律サービスの提供を受ける側に立った分かりやすい言葉で説明、丁寧なサポートで、年間100件以上の問題解決をおこなっています。

古山隼也の写真

交通事故被害の状況

  • 事故発生状況
    【加害者】 車 【被害者】 自転車(60歳代)
  • 後遺障害の内容
    脳挫傷、前頭骨骨折、右頬骨骨折、右鎖骨近位部骨折、肺挫傷、両多発性肋骨骨折、腰痛症、左骨盤骨折、両下腿骨骨折(左開放性)、高次脳機能障害
  • 後遺障害の等級
    併合8級
  • 解決方法
    示談交渉
  • 相手方(加害者加入の保険会社)
    あいおいニッセイ同和損害保険
  • 当初相手方提示額
  • 最終取得金額
    4528万4041円

事例の概要

 

主治医の協力を取り付けて、妻による自宅介護の休業損害を獲得することができました。

高次脳機能障害や可動域制限など5つの後遺障害等級を認定を受けることができました。

依頼者の強い希望により交渉での解決を目指した結果、示談で多額の賠償金を受け取ることのできた解決事例です。

事故発生状況

 

依頼者が自転車を運転して青信号で交差点(横断歩道)を渡っていたところ、左から信号無視の車が交差点に進入した結果、衝突しました。

解決までの経緯

 

依頼者は、当交通事故により、脳挫傷、前頭骨骨折、右頬骨骨折、右鎖骨近位部骨折、肺挫傷、両多発性肋骨骨折、腰痛症、左骨盤骨折、両下腿骨骨折(左開放性)を受傷し、両下腿の手術を受けられました。

退院後も妻が仕事を休んで自宅介護などをしていましたが、保険会社が妻の休業損害の支払いを打ち切ると通知してきたことから、将来に適正な賠償金を受け取るため当事務所へご依頼されました。

その後、当事務所が後遺障害等級申請をした結果、高次脳機能障害、可動域制限、変形障害、外貌醜状を内容として併合8級の認定を獲得。

粘り強く交渉し、示談で総額4528万4041円の賠償金を受け取ることができました。

当事務所が関わった結果

 

妻による自宅介護の休業損害を請求するため主治医に協力を求め、当初は保険会社が否認していた賠償金を受け取りました。

治療終了後に正しく後遺障害等級認定を受けられるよう適切に手続きを進めた結果、認定された後遺障害は5つで併合8級を獲得しました。

示談で解決したいという依頼者の強い希望を叶えつつ、4500万円を超える額の賠償金が認められました。

当事例の解決のポイント

妻による自宅介護の休業損害を獲得


依頼者は複数の箇所で骨折したので、手術・退院後も、自宅での生活や通院に介助が必要な状態でした。

そのため、妻が仕事を休んで依頼者の介護を行っていましたが、保険会社は「これ以上、妻の休業損害を支払わない。」と通知してきました。

そこで、当方が主治医に自宅生活や通院の介助の必要性に関する意見をお願いし、これに基づいて反論した結果、保険会社が当初否認していた期間についても妻の休業損害を獲得することができました。

依頼者自身も気づかなかった高次脳機能障害を認定

 

依頼者は頭部を打って脳挫傷などを受傷しましたが、依頼者も妻も脳損傷によって後遺症が残るおそれについて全く気付いていませんでした

 

そこで当方が事故直後の症状や現在の状態について詳細に確認したところ、高次脳機能障害の要件をみたす可能性があると判断しました。

高次脳機能障害の認定を受けるための要件に照らした準備を進めた結果、高次脳機能障害が認められ、9級10号の認定を獲得することができました。

 

粘り強い交渉によって示談段階での高額賠償を実現

 

依頼者は事を荒立てたくないとの思いがあり、示談での解決を強く希望していました。

ただ、話し合いを前提とする示談では、高額の賠償金の獲得が容易でありません。

そこで、当方にとって有利な事情をできる限り洗い出して交渉材料として利用するとともに、保険会社の態度を見ながら賠償金の増額交渉を進めました。
そして、交渉途中で依頼者もいったん納得していた金額から、さらに増額した内容で示談解決することができました。

 

担当弁護士の解説


休業損害は被害者本人についてのみ請求することが多いですが、本件はご家族についてのもので、しかも休業期間が相当長期にわたっていた点が問題となりました。

そこで、交渉を見越してあらかじめ有効な資料を準備しておくことで、保険会社が当初認めていなかった分のご家族の休業損害も獲得できました。

また、高次脳機能障害は後遺障害等級のなかでも高い(重い)ものですが、被害者本人やご家族はもちろん、主治医も気付いていないことも多いです。

そのため、脳挫傷など脳に関するお怪我があるときは、主治医から指摘されてなくても高次脳機能障害の要件に当てはまるか検討するほうがよいでしょう。

交渉の際に問題となりそうな損害がある、脳に関するお怪我があるときは、当事務所にご相談ください

 

依頼者様からのコメント

 

依頼者は非常に満足されたご様子で、解決後も弁護士に感謝を伝えるためわざわざ当事務所へお越しくださいました。

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