債権回収でお悩みの経営者の方へ
債権回収で、次のようなケースでお困りではないでしょうか。
「売掛金で未払いがある」
「滞納賃料がある」
「事業資金として貸し付けたのに、期日に返済がない」
「債務者と連絡が取れない」
古山綜合法律事務所では企業向けに債権回収をサポートしています。
企業経営上における、未払い債権を放置するリスクは、① 資金繰りへの影響、② 税務上の不利益、③ 消滅時効や債務者の経営破綻による回収不能などが上げられます。
特に、不動産オーナーの方にとって滞納賃料を放置することで、未収にも関わらず売上に計上し税金を支払う必要があるだけでなく、収益不動産を占有され続けることにより収益が上がらず経営に大きな打撃を受けることになります。
いずれにせよ債権の未払いが発生した場合には、初動が重要となりますので、早い段階で回収に向けた検討をおこないましょう。
債権回収の解決策
企業における債権回収の流れは次の通りです。
図表一般的な債権回収の流れ
- 支払いの督促
- 債務者の所在調査(個人であれば住所、法人であれば登記事項証明書などの取寄せ)
- 資産の状況の調査
- 裁判所の手続の検討・準備
- 裁判所を利用した手続(保全手続・本訴など)
- 回収のための手続(強制執行)となります。
債権回収の流れ
支払い督促(内容証明郵便の発送)
日本の法律には「権利の上に眠るものには、保護に値せず」という考えがあります。お金を返してもらう状態を放置することで、その権利を失うとする「消滅時効」の法制度に繋がります。
内容証明郵便の発送により催告をおこない、6か月以内に裁判上の請求をすることで時効を中断する効力があります。そのため、時効が迫っている場合にも債権回収に繋がる有効な手段と言えます。
内容証明郵便には、「返済期限」「振込先口座」「返済がない場合に、法的手続による回収をおこなうことの告知」などを記載します。
債務者の所在調査
返済・支払いの義務を負う個人や法人のことを「債務者」と言います。支払の滞納があった時点で懸念されるのが、「所在不明」「債務超過」の疑いです。
債務者の所在調査でポピュラーなのが、個人においては住所地において居住しているか、法人においては本支店の所在地における営業活動の有無をおこなうことです。
しかしながら、一般企業が、役所で住民票を取得することはできません。
弁護士の場合には、市役所での住民票の取得のみならず、電話番号などから弁護士会を通して通信会社に照会をかけ契約書上の住所から所在地を調査することができます。
債務者の資産状況の調査
債権回収で問題となるのが「債務者に資産がない(支払い能力がない)」という点です。
債務者に資産がない場合には、事実上回収は困難ですし、回収するために割く時間・費用が無駄になる可能性があります。
しかし、単に回収できないというだけでは税務上損金処理(貸倒損失)することはできません。
弁護士および税理士に事前に確認しておくことをお勧めします。
なお、債務者の資産調査の対象としては、銀行口座、債務者が有する売掛債権、不動産などを調べます。
債務者の資産状況の調査
任意での話し合いにおいても未払い債権の回収ができない場合には、裁判所の手続の利用を検討します。
図表 債権回収に利用される裁判手続一覧
裁判所の手続 | 手続内容 |
---|---|
保全処分(仮差押・仮処分) |
強制的に債務者の資産から債権を回収する場合、その資産が債務者名義であることが必要です。 |
支払督促(簡易裁判所) |
金銭の支払や有価証券もしくは代替物の引渡を求める場合に利用する事ができる手続です。 書類審査のみで裁判所に出向くことなく、訴訟の手数料の半額でおこなうことができる簡易の裁判手続です。 しかし、債務者が支払督促に異議を述べた場合には、通常の裁判に移行します。 |
少額訴訟(簡易裁判所) | 60万円以下の金銭の支払を求める、原則1回の期日で即日判決をおこなう手続です。 |
通常訴訟(簡易裁判所・地方裁判所) | 通常の訴訟は、一般の方においてイメージされる、主張を戦わせながら和解や裁判所の判決を得るための解決方法です。 |
回収手続をおこなう
裁判手続を経てもなお返済がない場合には、確定判決などをもとに強制執行による回収をおこないます。
強制執行の対象は、① 不動産、② 動産、③ 債権に対するものがあります。
債権回収のサポート
古山綜合法律事務所では、返済滞納が発生した時点から回収までをサポートしています。
回収可能性と回収にかかる費用とを比較した際の費用倒れのリスクなどを検討しながら、スピード感をもって対応いたします。
ご依頼いただくことで、債権回収に向けた証拠資料の収集や、調査、裁判書類の作成・提出、出頭まで一気通貫したサポートをさせていただくことができますので、手続負担を軽減することができます。
まずは、法律相談をご利用ください。回収可能性の診断、回収可能であれば具体的な解決策のアドバイスをさせていただきます。