借金が返済できないときは?知っておくべき基本と正しい対処法
借金問題
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借金が返済できないときは?知っておくべき基本と正しい対処法
借金が返済できなくても、日本の法律には生活を立て直すための正当な手続き(債務整理など)が用意されています。
焦って債権者からの連絡を無視したり、新たな借金を重ねたりする必要はありません。
本記事では、滞納時のリスクを時系列で解説し、法的な解決手段を含めた正しい対処法を提示します。
1-1. 借金を返せない場合に起こるリスク
借金を放置すると、利息が増えるだけでなく、法的な回収手続きへと移行していきます。
滞納のリスクを「なんとなく怖い」と捉えるのではなく、「いつ、何が起こるか」を具体的に理解しておくことで、冷静な早期対策が可能になります。
1-1-1. 遅延損害金の発生
返済期日(約定返済日)を1日でも過ぎると、通常の利息とは別に遅延損害金が加算されます。
遅延損害金の上限利率は、利息制限法および消費者契約法により定められています。
一般的に年率20.0%(消費者金融やクレジットカードの場合)と、通常の貸付金利よりも高く設定されています。
滞納が長期化すると、返済額は基本的に「元金」より先に「遅延損害金」に充当されるため、元金が減らず厳しい状況が続くことになります。
1-1-2. 電話・郵便での督促や一括請求
支払いの遅れが続くと、貸金業者(債権者)から電話や郵便による督促が始まります。
多くの場合、当初は本人の携帯電話への連絡が主ですが、連絡がつかない場合は自宅に督促状が届くようになります。
なお、貸金業法第21条では、正当な理由なく午後9時から午前8時までの間に電話や訪問を行うことや、勤務先へ連絡すること(正当な理由がない場合)などが禁止されています。
しかし、本人と連絡が取れない状態が続けば、職場への連絡や自宅訪問が行われる可能性があります。
さらに滞納のまま2〜3ヶ月程度経過すると、契約上の「期限の利益(分割払いで返済できる権利)」を喪失し、残債務の一括請求が行われます。
この段階になると、債権者が分割払いの交渉に応じてくれる可能性は極めて低くなります。
1-1-3. 信用情報機関への延滞登録(ブラックリスト)
目安として、返済日から61日以上、または3ヶ月以上の延滞が発生すると、その事実が個人の信用情報機関に「事故情報」として登録されます。
これがいわゆるブラックリスト入りの状態です。
この状態になると、以下の影響が出ます。
事故情報は、延滞を解消(完済)してから5年程度は記録が残るため、将来のライフプランに長期的な影響を与える点に注意が必要です。
1-1-4. 訴訟・強制執行(差押え)の可能性
督促や一括請求を無視し続けると、債権者は裁判所を通じた法的手段に踏み切ります。
具体的には簡易裁判所の「支払督促」や「訴訟」の申し立てが行われます。
裁判所からの通知(特別送達)を無視して放置すると、債権者の主張が認められた判決や仮執行宣言付支払督促が確定します。
これが確定すると、強制執行(差押え)が可能となります。
生活基盤が大きく揺らぐリスクを回避するためには、裁判所から通知が届く前、あるいは届いた直後に迅速かつ適切な対策を講じることが不可欠です。
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1-2. 借金が返せないときにまず行うべきこと
実際に返済が難しくなった場合、焦って「審査の甘い消費者金融」や「闇金」を探すのは逆効果です。
まずは現状を冷静に把握し、ご自身の努力で解決できるか、弁護士や司法書士などの専門家の手助けが必要かを見極める必要があります。
1-2-1. 借入残高と返済額を正確に把握する
複数の借入先がある場合、まずは全ての情報を整理しましょう。
以下の項目をリストアップしてください。
正確な数字を可視化することで、「実は利息ばかり払っていて元金が減っていない」「この一社を完済すれば楽になる」といった現状が見えてきます。
1-2-2. 家計の見直し:固定費を中心に支出を最適化する
返済原資を確保するために、家計の収支バランスを見直します。
食費などの変動費を削るよりも、毎月定額で発生する固定費の削減が効果的です。
月数千円でも浮かせることができれば、それを返済に充てることで完済時期を早めることが可能です。
1-2-3. 金融機関や債権者へ早めに相談する
「今月の支払いが間に合わない」と分かった時点で、延滞する前に債権者のコールセンターなどの相談窓口へ連絡してください。
事情を説明すれば、以下のような対応をしてもらえる可能性があります。
給料日まで待ってもらうなど。
元金の返済を一時猶予してもらう(いわゆるジャンプ)。
一時的に月々の支払額を下げてもらう。
連絡を恐れて放置し、無断で延滞するのが最も信用を損なう行為です。
早期に相談すれば、相手も柔軟に対応してくれるケースが多いです。
1-2-4. 公的機関や専門家への相談を検討する
自力での返済が困難だと感じたら、借金問題の専門窓口へ相談しましょう。
相談自体は無料で行える場所が多くあります。
専門家は、あなたの収入や借入状況に基づき、後述する「債務整理」を含めた最適な解決策を提案してくれます。
弁護士などに相談する際には、借入先の一覧表(債権者名、残りの債権額、毎月の返済額)、家計収支表などを持参することで、具体的な債務整理方法についてアドバイスを受ける事ができます。
また、弁護士や司法書士には守秘義務があるため、基本的に家族を含めた第三者に相談内容、依頼内容がバレることはありません。
1-3. 返済を継続するための具体的な対策法
まだ「返済不能(支払い不能)」の状態まではいっていない場合、返済条件や資金調達の方法を見直すことで完済を目指せる場合があります。
1-3-1. 借り換えローン・おまとめローンの利用
複数の借金を一つにまとめる「おまとめローン」や、より金利の低い銀行系カードローンへの「借り換え」があります。
ただ、既に延滞がある場合は審査に通るのが難しいです。
1-3-2. 公的融資制度で返済負担を軽減する
失業や病気、休業などで収入が減少し、生活費に困窮している場合は、国や自治体のセーフティネットである公的融資制度を活用するのも一つです。
これらは借金の返済に直接充てることは原則できませんが、生活費にあてることで、浮いた収入を返済に回すことが可能になります。
1-3-3. 家族・知人への相談と注意点
親族や知人から一時的にお金を借りるのも一つの手段です。
ただ、金銭トラブルに発展することがないよう、次の点について取り決めをおこなうことが大切です。
また、贈与税の問題が発生する可能性もあるため、年間110万円を超える支援を受ける場合は税務上の注意も必要です。
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1-4. 借金返済でやってはいけないNG行動
返済に追われると正常な判断ができなくなりがちです。
以下の行動は事態を悪化させるだけですので、絶対に行わないでください。
1-4-1. 連絡を無視したまま放置する
債権者からの連絡無視は裁判や差押えへのカウントダウンを進める行為です。
また、債権者からの信用を失うことで、将来的に和解交渉を行う際にも不利な条件を提示される原因となります。
「怒られるのが怖い」という気持ちは分かりますが、誠実に対応することが自分の身を守ることにつながります。
1-4-2. 他社から高金利で借りて返済に充当する
A社の返済のためにB社から借りる、いわゆる「自転車操業」の状態です。
これは借金総額を雪だるま式に増やす典型的なパターンです。
元金は一切減らず、手数料や利息だけを払い続けることになり、最終的には多重債務で破綻します。
返済のために借入を検討し始めたら、それは「自力返済が限界」のサインです。
すぐに専門家へ相談してください。
1-4-3. クレジットカードの現金化や闇金の利用
返済資金を作るために、以下の行為は絶対にしてはいけません。
1-5. 債務整理とは?4つの手続き概要と特徴
自力での返済が困難な場合、法律に基づいて借金を減額・免除する「債務整理」の手続きが有効です。
主に以下の4つの方法があり、借金の額や資産状況に応じて選択します。
1-5-1. 任意整理:利息カットや返済計画の変更
裁判所を通さずに債権者と直接交渉する方法です。
主に将来利息(今後発生する利息)のカットと、3〜5年(36〜60回)程度の分割払いでの和解を目指します。
毎月の返済額が減ることで、負担感が少なくなります。
整理する借金を選べる(例:住宅ローンや車のローンを除外して整理する)。
1-5-2. 特定調停:簡易裁判所で話し合う方法
簡易裁判所の調停委員が仲介役となり、債権者との話し合いを進める手続きです。
内容は任意整理と似ていますが、本人が手続きを行うことが一般的で、費用が安く済みます。
調停成立後に支払いが遅れると、すぐに給与差押えなどの強制執行が可能になる(調停調書に債務名義としての効力があるため)。
1-5-3. 個人再生:元本大幅減額の可能性
お住まいの地方裁判所に申し立てを行い、借金を最大で5分の1〜10分の1程度に大幅減額する手続きです(民事再生法)。
減額された借金を原則3年(最長5年)で返済します。
自己破産のような資格制限がない。
自宅を守りたい人。
1-5-4. 自己破産:借金をゼロにする最終手段
裁判所に「支払い不能」であることを認めてもらい、全ての借金の返済義務を免除(免責)してもらう手続きです(破産法)。
手続き期間中は一部の職業(警備員、士業など)に就けない「資格制限」がある。官報に住所氏名が掲載される。
生活再建に必要な99万円以下の現金や最低限の家財道具(テレビ、冷蔵庫など)は手元に残せます。
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1-6. 借金が返せないケース別Q&A
よくある具体的なケースについての対処法をQ&A形式で解説します。
1-6-1. ギャンブル・投資(FXなど)での負債が返せないとき
Q.パチンコやFXで作った借金でも債務整理できますか?
- A.可能です。ただし、自己破産の場合は注意が必要です。
任意整理や個人再生では、借金の理由は問われません。
一方、自己破産の場合、ギャンブルや浪費は「免責不許可事由」に該当し、原則として免責が認められません。
ただし、裁判官の判断(裁量免責)により、反省文の提出や生活再建の意思を示すことで、実際には免責が認められるケースも多くあります。
諦めずに弁護士へ相談してください。
1-6-2. 保証人や家族に迷惑をかけるのを避けたい場合
Q.妻や親に内緒で解決したいです。保証人がついている借金もあります。
- A. 「任意整理」であれば、家族に知られずに解決できる可能性が高いです。
任意整理は対象とする債権者を選べるため、保証人がついている借金を除外して手続きすれば、保証人に請求がいくことはありません。
自己破産や個人再生の場合は、全ての債権者が対象となるため、保証人に残債務の一括請求がいきます。
1-6-3. 病気・失業などやむを得ない理由で支払いが困難な場合
-
Q.うつ病で働けなくなり、借金が返せません。
A.生活保護や障害年金の受給、または自己破産を検討してください。
病気で就労が困難な場合、返済を続けることは現実的ではありません。
まずは生活の基盤を確保するために、福祉事務所へ相談し、生活保護の受給を検討してください。
生活保護を受給している間は、法テラスを利用すれば自己破産の費用も免除される場合があります。
借金問題と生活再建を同時に進めることが大切です。
2.まとめ
借金が返済できない状況は、時間が経てば経つほどリスクが高まり、取りうる選択肢が少なくなってしまいます。
「借金問題は必ず解決できる」というのが法律の立場です。
任意整理、個人再生、自己破産といった手続きは、あなたが経済的に再生し、平穏な日常を取り戻すために国が用意した正当な権利です。
一人で悩みを抱え込まず、まずは無料相談などを活用して、専門家と一緒に「解決への道筋」を見つけていきましょう。
最初の一歩を踏み出すことが、解決への一番の近道です。
債権者からの督促、債務整理の手続き代行により、精神的負担や事務手続きの負担を大幅に軽減することができます。
古山綜合法律事務所では、借金問題について無料相談(初回・来所)を実施しています。
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